55. 特許戦略のイメージ
特許戦略を具体的にイメージするために、弓矢を用いて戦う武士と、武士を乗せる
馬を用いて説明してみました。
馬:ライン部門(開発、生産、販売の部門)
手綱; 事業企画や商品企画などの企画業務
楯:他社特許へのリスク対策の動作
矢:特許権
弓:特許権の行使を担当する部門の社内での権限、特許権行使のための予算
射手である武士:特許権の行使を担当する部門またはその部門の要員
矢をつくる動作:出願して特許権として成立させる動作
射手が的をねらう動作:特許権を侵害するイ号についての侵害の証拠を握る動作
射手が弦を引き絞る動作:特許権行使のための社内の意志を決定し、体制と予算を
そのプロジェクトのために集めて用意する動作
射手が矢を弓から解き放つ動作:侵害企業に対して訴訟を提起したり、警告書を送ったりする動作
矢がささった相手を捕まえる動作:訴訟や侵害警告後の和解交渉などのライセンス活動
馬が勝手にどこかに向かって走っています。
その馬の上に武士が乗っています。その武士は、左腕に小さな楯をくくりつけ、
左の手には弓を握り締めています。そして、右手には矢を握っています。
他にも同じような方向を向いて走っている馬がたくさんいます。
武士を乗せて走っている馬もいれば、乗せずに疾走している馬もいます。
中には、2人の武士を乗せている馬もいます。手綱をさばくだけの武士と、楯
と弓矢を持っている武士の2人です。2人も武士を乗せた馬は重くて苦しそう
です。
武士の持つ楯や弓矢もさまざまです。楯が非常に大きくて、武士の視界をさえ
ぎるほどのものもあります。馬の上に仁王立ちになって隣の馬の上の武士を、
弓矢で狙っている武士もいます。仁王立ちになっている武士は、馬からころげ
落ちそうです。ふとみると、隣の馬に投げ縄をなげて、自分の馬につなごうと
している武士もいますが、その顔を見ると武士というよりは商人のようです。
自分よりも後ろを走っている馬を見るために、馬に後ろ向きに座って、後ろか
らくる馬を弓矢で狙っている武士もいます。弓矢がささって、血を流しながら
走っている馬もいます。
中には、武士ではなくて神主を乗せている馬もいました。神主は、馬の上で
何やら儀式をしているようです。弓矢を神棚に供えて、それに向かって何か
言っています。また、馬の上で弓を一生懸命に作っている武士もいますが、
隣の馬の上の武士が弓矢で狙っているのに気付いていません。
はるか後ろを見ると、馬から降りて、小屋の中で何やら矢を売っている者も
います。その者は、すでに自分の馬がどこにいったのかがわからなくなって
います。
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