221.アーキテクチャが作るイノベーションの檻
アーキテクチャを進化させるためには、技術要素または装置の目的を上位概念に向けて抽象化し、
上位概念経由で別の下位概念の存在である別系統の技術要素または目的に置き換えることが有効で
ある。
しかし、一つのアーキテクチャは、そのアーキテクチャの製品やサービスを提供する人間組織の
基本構造を決定するので、人間組織は一つのアーキテクチャに依存すると、他のアーキテクチャの
製品やサービスを提供するのに不適切となる。
また、他のアーキテクチャを想定することや関心を持つことすら、その組織のメンバーには困難
となる。これは、アーキテクチャが人間組織を囲い込む檻のような機能を持っていることを示す。
アーキテクチャに入ることは難しいし、入れば出ることも難しいのである。
すなわち、アーキテクチャはイノベーションの檻である。
特許戦略メモに戻る 前ページ 次ページ
(C) Copyright 2008 久野敦司(E-mail: patentisland@hotmail.com ) All Rights Reserved
戦略のイメージに合うフリー素材の動画gifを、http://www.atjp.net からダウンロードして活用しています。