178.知識情報の位置づけ
価値の源泉は知識情報です。技術とは知識情報を現実の物理世界に適用して、現実世界に価値を具現化する
能力です。知識情報を現実世界での価値に具現化する主体は人間、コンピュータ、人間以外の生物です。
知識情報には進化の過程で遺伝子に蓄積されたものと、遺伝子外の情報記録媒体に記録されたものがあります。
人間とコンピュータだけが遺伝子外の情報記録媒体に記録された知識情報を利用できます。知的財産権は情報
記録媒体に記録された知識情報の物理世界への適用による価値創出の行為と、人間の頭脳による価値認識とを
制御する権利です。
マネーは人間やコンピュータが現実世界に創造した価値、価値創出の源泉である知識情報、価値具現化の行為
および価値具現化の主体である人間の価値認識の制御権の流通の媒介として、これらの流れと逆方向に流れる
ものです。
知財立国とは、価値創出の源泉である知識情報の豊富化、知識情報の現実世界への適用による価値具現の豊富
化、現実世界に具現化した価値の流通の豊富化を通じて、価値創出と価値の享受の主体である人間や生物の幸
福を増大させることだと思います。
【参考文献】
1. 自己組織化する宇宙―自然・生命・社会の創発的パラダイム
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