349. 各種の創造理論の中における等価変換理論の位置付け

等価変換理論は、組み合わせ論とアナロジー論を高い抽象レベルで統合した上に、問題解決策の事例知識ライブラリの活用という要素を導入したことで 創造能力を飛躍的に高めた創造理論である。
創造性の分野で有名な方法論として、ブレインストーミング、KJ法、Trizがある。

ブレインストーミングは探索空間における解決策のランダムな探索過程であり、KJ法は探索空間における探索で抽出された多数の解決策のグルーピングによって 抽象度の高い事例知識を形成する過程であり、Trizは解決策が相互に矛盾すると思われる複数の問題の統一的解決のために問題の抽象化と探索空間の次元の 増加を行ない解決策を抽象度の高い事例知識ライブラリから得る過程であると考える。

このように考えると、ブレインストーミングおよびKJ法は等価変換理論において用いる事例知識ライブラリ(Aοライブラリ、cε辞典)の形成手段と 位置づけることができる。
また、Trizは等価変換理論を「相互に矛盾する複数の問題の統一的解決」に適用するために観点viの次元を増加させて解決策の探索をするものであり、 Trizは等価変換理論の特殊形であると位置づけることができる。
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