320. 基本発明は新機能のアイデアであり、新機能はエネルギー・物質・力・情報の流れの新たなパターンである
どのような分野であっても、新機能はエネルギー・物質・力・情報の流れの新たなパターンとして実現される。なぜならば、機能とは作用の能力であり、
作用はエネルギー・物質・力・情報を介してのみ行なわれるからである。
ここで言うパターンは、何らかのパラメータ空間を舞台に記述される。通常の場合、パラメータとしては縦・横・高さの3次元空間の各軸が対応する。
しかし、パラメータ空間は別のものであっても良い。例えば、価格・納期・品質という3つのパラメータで張られる経済的3次元空間であっても良い。
また、身長・体重・血圧・年齢という4つのパラメータで張られる身体的4次元空間であっても良い。
さらには、美しさ・威厳という2つのパラメータで張られる価値観の2次元空間であっても良い。
このように、何らかのパラメータ空間を設定し、そのパラメータ空間の中に複数個の存在物を表現し、それら複数個の存在物の間で行なわれるエネルギー・物質・力・情報の
やりとりを記述する事で、そのパラメータ空間の中に発生する機能を表現できる。
どうしても1個の存在物しか想定できない場合、その1個の存在物の構成要素を想定し、各構成要素間の作用をエネルギー・物質・力・情報の流れとして
記述する事をしてみれば良い。
機能の発現には、何らかの制約条件が通常は存在する。それらは、機能発現に必要な初期条件や境界条件であったり、機能発現の効果の及ぶ空間的範囲
であったりする。
しかし、それらの制約条件は、エネルギー・物質・力・情報の流れのパターンを2つの部分に分けて、一方を制約条件と言い、他方を着目機能と言っているに
過ぎない。
ただし、このようにエネルギー・物質・力・情報の流れのパターンを2つの部分に分けて考えるのは、分けて考えることで着目機能が理解容易になるからである。
すなわち、認識の問題である。
ということは、逆に考えると、エネルギー・物質・力・情報の流れのパターンを部分に分ける分け方や、さらにはパターンを記述するためのパラメータ空間
の設定によって、機能の認識には壁が発生するということである。
この壁の存在が、壁の内側の世界での認識のしやすさを向上させているが、壁を越えた認識を阻んでいる。
この認識の壁を越えて、類似の「エネルギー・物質・力・情報の流れのパターン」の転用を推進するものが、等価変換理論である。
認識の壁を越えるということは、すなわち、他のパラメータ空間に認識対象を飛躍させると共に、認識において制約条件をはずして着目機能での
エネルギー・物質・力・情報の流れのパターンを把握するという事である。
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