299. 特許権行使組合という方式

新興工業国にも、グローバルに日本企業と競合するパワーを獲得した企業が増えつつある。
これらの新興工業国の大企業に対して、その企業の母国で日本企業が個別に特許権を行使してもなかなか効果を得られない。そのような国では司法制度も信頼できないからである。

そこで、そのような新興工業国の大企業に対して、ヨーロッパや米国や日本において、特許権の行使を多数の日本企業が協同して集中して行なうための日本企業による特許権行使組合の設立と、その運用が必要である。

特許権行使組合が活動すると、相手企業は多数の訴訟対応に忙殺されるし、差し止めなどを多くの事業分野で一挙に受けると、事業活動などに多大な支障が生じる。
日本政府が主導して、特許権行使組合を日本の成長分野であるエレクトロニクス分野、太陽光発電装置分野、バイオテクノロジー分野などで設立し、加入する日本企業を増やして運用を早期に開始するのが良い。

これにより、環境汚染と知的財産権侵害や従業員などの人権を侵害しながら不当にコスト競争力を得て事業拡大しつつある新興工業国の企業の競争力を一挙にそぎ落とすことができる。
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