276.知財権法>知財権>知財>事業貢献 の興味順位の人々

資格試験の受験のために知的財産権法には興味をもって学習するのだが、現実の知的財産権には興味が無く、まして、優れた発明の内容に興味もないし、 受験勉強で習得した知的財産権法の知識を事業貢献に活用しようとも思わないし、知財実務をしようとも思わないという人が多数いる。

本来、資格試験というものは、その資格に対応する実務の能力が一定レベル以上のものであることを示して、人材選択のツールにするという目的と、 実務能力を研鑽するための励みにしてもらうという目的の2つがあったと思う。

知財実務能力のコアである「知財権や技術やブランドや事業に関する目利き能力」と、「事業や社会への貢献の意志」の確認試験を入れることが知財業界 の資格試験の改革には必要と考える。

知財業務を行なう人、特に企業の知財部員の興味の優先順位は、下記のAであるべきであるが、現実はその逆のBになっている人が多い。

A: 知財権法<知財権<知財<事業貢献
B: 知財権法>知財権>知財>事業貢献

このように知財業界の資格試験の抜本的な改革をしないまま国家資格の有資格者の大量生産を継続していると、職責を果たす能力も意志もない知財業界人 が多数派となり、知財業界全体が社会的な意義を失ってしまうことになると危惧する。
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