129. 発明は産業活動を通じて選択され、文明の中に集積する

発明は文明を構成する部品であり、付加価値の源泉である。
事業を行なう企業は、この発明を用いた製品やサービスを社会に提供し、生存競争を実行する。その結果、 発明の複製と選択が企業の事業活動の総体である産業活動を通じて実行され、発明が文明の中に集積していき、 文明の発達と産業の発達をもたらす。
文明の発達の観点からみると、特許権を事業のために技術独占に活用することよりも、価値ある発明を創出 し、持続可能な幸福を増大させ、不幸を減少させることの方が重要である。
その意味で、特許業務は事業のためになるかどうかだけを価値基準とする段階から、社会に付加価値を提供し て、文明の発達に貢献するかどうかを価値基準にする段階に進化すべきだと考える。
企業は社会の公器であり、文明をもとに付加価値を社会に提供するという産業活動のプレイヤーであり、 付加価値を社会に提供する対価として存在と成長を許されているからである。

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