193.社会が見せ始めた次の段階への飛躍の動き

技術は、環境に働きかけて人類が自分たちの生活しやすさを向上させたり、欲求を達成する道具とし て始まった。それが、企業間の技術開発競争の時代を経て、技術開発投資や技術開発プロセスそのも のを、科学技術の適用対象にして、さらに高い成果を出そうというMOTというものが発生してきた。

また、遺伝子レベルで操作して、病気の治療をしようとか、優れた性質を体に取り込もうという動き も出てきた。

また、複雑な社会システムや生物システムに潜む法則や秩序を抽出することを目的にしたデーマイニ ング技術の研究が進展している。技術の価値、知的財産権の価値を評価しようという研究も盛んであ る。これらの動きは、まるで社会全体が、自分自身を認識対象とし、認識結果を用いて、自分自身を 改造し、さらに社会の構成要素である人間の改造を始めたかのように思える。

すでに、この社会は生物の特性を持ち始めたようである。
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