191.粗利率と知的財産権
粗利率の定義式は、次のようになります。
粗利率=(売上高−売上高に寄与した原価)/売上高
売上高に寄与した原価=期首在庫+当期仕入−期末在庫
粗利率を向上させる要因は、顧客満足度と競争優位性の2つであると考えます。
知的財産権は、競争優位性に寄与しますが、顧客満足度には寄与しません。
技術は顧客満足度と競争優位性の両方に寄与します。
商標による競争優位性の増加には長い時間がかかりますが、競争優位性の低下は一瞬で発生します。品質
問題や事故や事故後の対応の不誠実さが報道されると、商標が悪評の的となります。特許権による競争優位
性の増加のためには、特許権の積極的な活用が必要です。単に特許権を保持している程度では、特許権による
競争優位性の増加は生じません。
1つの企業の中では、全製品の粗利率の平均値の過去数年間の平均値は、その企業の商標に象徴されるブラン
ド価値に一致すると思います。このブランド価値の基盤の上に、商品ごとの技術の価値や特許権の価値などが
付け加わり、商品ごとの粗利率になると考えます。
知的財産の創造・保護・活用の成果は、粗利率で測定できると考えます。
【参考サイト】
1. 収益性分析
2. 売上総利益(粗利)
3. 様々な利益
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